面接で数十社落ちてしまった人へ伝えたい事

<面接で数十社落ちてしまった人へ伝えたい事>

私の周りには、面接で数十社落ちたという人が大勢います。また、面接した人材にも数十社落ち続けた人も良く見てきました。その人達に対して、当時の私はさまざまな助言をしてきましたが、40才を超えた今では、もっと多くの事を伝えられたのでは?と考えて、今回の記事を書くことにしました。

 

<書いた人の紹介>

転職職人と申します。2000年に新卒で大手SIerに入社。2~3年したら転職して給料が良いところに転職しようとして大手コンサルティングファームに転職エージェント経由で転職。その後、5社転職して現在もIT企業に在籍、マネージャー、部長、役員など幅広く経験しています。また、在籍している企業では毎年数十人の面接官もやっていますので、面接時に面接官が何を考えているか?をお伝えします。

 

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<面接で落ちるという事はどういうことか?> 

面接で落ちるという事は、当たり前ですが、一緒には働きたくないという事です。もちろん、様々な理由で面接官は合格と不合格を出していますが、その根本にある判断基準は、一緒に働きたくないという事になります。一緒に働きたい人材は、どのような方法、条件を出してでも採用しようとしますが、その反対の条件として、一緒に働いたときのイメージがわかないのです。

これはどうして一緒に働いたときのイメージが出てこないのか?という事になりますが、いくつかの条件があるので、それを下記に示します。ちなみに、今回は転職する場合の条件なので、就活の時の条件とは異なります。

・現在の年収が高すぎて、社内の年収と合わない

・現在のスキルセットでは、社内の人材のレベルと合わない

・根本的な考え方が合いそうになく、一緒にチームが組めそうにない

・不平不満が多く、ネガティブな思考を会社に入れたくない

・現職での失敗を同じように繰り返す可能性がある

・やりたい事がないのに受けてきている事が良くわかる

・現在の職に対して逃げたいだけの転職だと良くわかる

 

大体は上記のようなネガティブな意見を面接中に感じることで採用を見送ることが多いです。仮に論理的な思考や、実績が優れていたり、募集職種に完全にマッチしていたとしても、上記のような条件にはまってしまうと、どうしようも無い状況になってしまいます。そんな中、上記の内容にならないように、解説して行きたいと思います。

 

<現在の年収が高すぎて、社内の年収と合わない>

 これは不合格を出す場合で最もよくある話になります。優れた人材の年収は高くて当たり前なのですが、大手企業や外資にお勤めの方が中小企業へ転職した場合には、給与の格差がありすぎて採用されない場合が良くあります。これを防ぐ手段は正直あまりないのですが、面接に行った企業自体の財務状況、成長性などの情報を事前に知っておくことで求める給与水準を出せるのかどうか?がある程度分かってくると思います。また、大手企業から中小企業への転職でこの結果が多くでるので、できれば大手にお勤めの給与の高い方は、転職の際には再度大手を受けられる方が良いかと思います。

 

<現在のスキルセットでは、社内の人材のレベルと合わない>

これも良くある判断になりますが、現在のスキルセットの水準だと、社内の給与水準だと100万円以上も差がついてしまったり、役職を上げた上での給与でなければ採用が難し場合が良くあります。このような状況も大手から中小企業への転職でよく発生します。大手企業へ勤務しているのに、なぜか転職がうまく行かない人は、この理由が最も多いかと思います。また、大手が中小企業に来た時に、大手企業だと、一部の業務しか担当しておらず、中小企業のように何でもやらなければならないスキルセットと業務の範囲が異なることも問題になるかと思います。もちろん、大手の業務分担と厚い人材層に支えられた仕事も重要ですが、限られた範囲の仕事ばかりおこなう事で、業務のカバレッジが狭くなってしまうのです。その割には給与が上がっていくので、中小企業ではそのような人材を採用しても意味がないのです。つまり、大手に所属しすぎると発生するので、できれば中小企業への転職を考えている方は、20代には転職しておいた方が良いと思います。

  

<根本的な考え方が合いそうになく、一緒にチームが組めそうにない>

そもそも、面接官は根本的な考え方を面接では重要視しています。たとえば、プロジェクトで失敗したときに感想や、仕事をやりきる姿勢、仕事にかける本気度などを面接の時に判断できるような質問を繰り返して、その人物の中身を推し量っています。仕事を長年やれば分かってくるのですが、プロジェクトの失敗はよくある話です。その失敗したときに、その人物の本質が出てくるので、その時の考え方をイメージする必要があるのです。つまり、根本的な考え方とは、チームとして一緒に前を向いて仕事をして行けるか?という姿勢なのです。かなり抽象的な話をしてしまいましたが、一緒に仕事をしていけるマインドが合っているかどうかは非常に重要なのです。対策はほとんどありません。ネガティブな事を言っても言わなくても、会いそうにない。と面接官が感じたら終わりです。

 

<不平不満が多く、ネガティブな思考を会社に入れたくない>

面接に来られる方で、現職に対する不平不満を多く言う方がいらっしゃいますが、あまりにも不平不満を言いすぎたり、上司に対する問題点の指摘が多いと面接官自体が同じように上司になる場合には、非常にネガティブな印象を持ちます。もちろん、不平不満自体は伝えても良いのですが、過度な表現はやめたほうが良いかと思います。また、面接官はネガティブな言葉をある程度見ているので、ネガティブ思考だと判定されるだけで実力とは関係なく不合格を出されることがあるので気を付けましょう。

 

<現職での失敗を同じように繰り返す可能性がある>

私も失敗を繰り返すことがありそうな雰囲気がする人材に何度も会ったことがあります。どのような雰囲気か?なのですが、イケイケな人材と、ぶっちゃけた話しかしない人材、自分に自信がない人材などが挙げられます。これらの人材は、自分の被を認めないだけでなく、どこに行っても態度を変えないのでTPOに欠けるのです。自分に自信がない人材は、特に成功体験が少なく、成功していないという事は、失敗している確率が高い可能性があるのです。もちろん、すべてのこのような特性をもつ人材が同じではないのですが、転職とは自分を変えようとする意識なので、この機会に自分を変える努力をするべきなのです。ということで、失敗を繰り返さないようにするには、謙虚な気持ちで自分を振り返って変えようとする努力をする人材になる他ありません。

 

<やりたい事がないのに受けてきている事が良くわかる>

面接官をしているときに、一番良く出会うタイプがこのようなタイプの人材です。とりあえず転職エージェントに勧められた。とか、転職サイトに掲載されていたから。というような理由で面接に臨まれる方が多いです。1次面接や面談の場合にはまだ大丈夫ですが、2次面接、最終面接で、やりたい事についての質問に答えられない人材はかなりのマイナスを受けると考えてください。そもそも、やりたい事がある人材の多くは自分からこの会社でやりたい事があるという事を話して来たり、資料を作って持ってくる人材までいます。その人材と比べて、自分がどれだけ手を抜いているか?を考えてもらったら良くわかるかと思います。面接官は直球で「この会社に入ってやりたい事は何ですか?」と質問されることがありますが、その前に何らかの不自然なやり取りがあって質問している事が多いです。つまり、面接の真剣度を測って質問してきているのです。面接に臨む際には、何をしたいのか?を整理してから面接に臨むことをおすすめします。

 

<現在の職に対して逃げたいだけの転職だと良くわかる>

 現在の職に対して逃げたいという気持ちで転職することはよくあります。当然私も同じ気持ちで転職しています。ところが、その気持ちが前に出すぎて、自分の良いところや、会社が求めている内容に関して受け答えがおろそかになってしまう事があると思います。つまり、今の職から逃げたいと感じていたとしても、それは面接時に言う事ではなく、前向きな転職として説明をする必要があるのです。自分自身にあった事実は事実としてあるのですが、そうではなく、目の前の面接官とうまく会社にマッチしていけるか?どうかの方が大変重要だと考えています。つまり、過去の事は一旦置いておいて目の前の面接の内容について集中してください。

 

<伝えたい事>

繰り返しになってしまいますが、落ちてしまう理由は上記のものが大変に多いと感じています。これはスキルや能力とは全く関係がないのです。これらの内容に気を付けて面談に臨んでいただければと思います。また、数社落ちて、上記のような内容のコメントをいくつかもらったら、やはり自分を変えていく必要があると思いますので、転職を機に自分を変えてみる努力をおすすめしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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